青々とした緑に爽やかな風、気持ちいい五月晴れの季節になりましたが暦では立夏です。初夏らしい夏の始まりです。

桜が終るころともなると、山々には紫色の藤の花が咲き初めます。四月の終わりから五月の初めにかけて花開き出す藤は、万葉集の昔から人の心を惹きつけてきました。私の姓は「武藤」ですが、家紋が「枝垂れ藤と、丸に剣片喰」です。

藤原一族の武者所をあずかった豪族らしいのですが、藤原一門は、その名の通り藤を中心とした家紋や、氏族繁栄と生命力の強い片喰(カタバミ)を好んで使用したと云われています。

合掌

藤波の 咲きゆく見れば 霍公鳥(ホトトギス)
鳴くべき時に 近づきにけり

田辺福麻呂(たなべのさきまろ)

『7つの習慣』といえば、全世界でベストセラーとなった成功哲学の本として有名です。過去200年間に米国で成功した人々に、共通する7つの習慣や、特性をまとめたものですが、興味深いのは、著者が7つの習慣を提唱する考え方です。

「全ての問題は自分の中にあり、自分が変わらなければ周囲も変わらない」というもの。上手くいかない原因を、他人や環境のせいにしている限り、成功は望めない。だから先ず、その意識を変えることが、全ての始まりだと著者は主張しています。

「私の運命は私の行為が生み出す」と、説かれるお釈迦さまの教えからもうなずけます。では私たちの行為と運命には、どのような関係があるのでしょうか。

お釈迦さまは、「善因善果・悪因悪果・自因自果」と教えられています。「善因善果・悪因悪果」とは、善い原因(種)からは善い結果、悪い原因(種)からは悪い結果が引き起こるということです。

種とは私たちの行いのことです。蒔いた種に応じた結果しか現れてこないのです。例えば、あなたが優しい笑顔を心がけていると、あの人は優しそうな人だと思われ、話しかけられたり、人も寄ってくるでしょう。他人への優しい行いが、人に好かれという結果に繋がります。その逆は誰も近寄らず、独りぼっちになってしまうのです。自分の行いが生み出す結果です。

つまり善い結果の積み重ねが「成功」の秘訣なのです。善いも悪いも運命の全ては、自分の蒔いた種が生み出したものだと、お釈迦さまは教えられています。これを「自業自得」といわれるのです。

釈 正輪 拜