profeel女性の美と健康を追求してインナーウエア、化粧品、サプリメントなどを開発し販売するシルキースタイル。自社開発のほか、地方の老舗メーカーとのコラボレーションでWIN-WINの関係を築いています。大学時代の同級生、二人が共同代表を務めていますが、今回は、「下着コンシェルジュ」の肩書きを持つ、山田奈央子代表取締役に聞きました。

「メーカー? コンサルタント? 自社が何を名乗ればいいのか、いまだにわからないのですよ」とシルキースタイルの山田奈央子代表取締役CEOは笑う。詳しくは後述するが、マッサージソフト、スクラブ、ソープ、またシェイプアップインナーなどのインナーウエアを自社開発し、販売している。だから、同社はメーカーであるが、それだけでなく、化粧品や下着の開発販売のコンサルティング業務も生業としている。企画からマーケティング、開発、PR、販売までをワンストップでサービスする。

「メーカーと言ってもファブレスですし、いわゆる製造業とは違います。大手・中堅メーカーと一緒になって、企画から携わらせていただく共同企画商品やプロデュース商品もあります。製造、そして在庫は先方に持っていただいて、私たちは企画とPR、そして販売に力を入れます。
 うちの強みはテレビショッピングやカタログ販売など、メディアを通してモノを売ることです。それには自信があります。テレビショッピングの場合はキャスティングまで行います。そこが大事だからです。だから、いわばアウトプットは決まっているので、果たして、『そこにいるお客様に受けるか?』という視点で商品をプロデュースしています」

 事業ドメインは機能性下着とボディケア化粧品、サプリメントなど、女性の美と健康に直結した商品の開発・販売だ。さらに、ネイリストの梶原緑さんとコラボして、浜松町にネイルサロン、『Lxnails (ルクスネイルズ)』を開いている。

 同社がコンサルテーションや共同企画商品の開発販売でお付き合いをするメーカーであるが、地方の老舗中堅メーカーが多い。工場も技術もあり、財務体質も悪くないが、マーケティングが弱い。企画力が乏しい。今の時代が読めない。ましてやテレビショッピングでどう売ればいいのかはわからない。そうした会社は多いものだ。これまでOEMを生業にしてきたが、それだけではもう生き残れない。だから自社ブランドを立ち上げたいが、自分たちだけではうまくいかない。そこで、さまざまな試作品や企画落ち商品などを持参して相談に訪れる。

 山田さんは、「下着コンシェルジュ」「ビューティーコンシェルジュ」という肩書きで数多くメディアに取り上げられ、著書もある下着と美容の専門家だ。当初は大鳥居舞を名乗っていた。その知名度が同社のマーケティングの武器でもある。また彼女自身が言うように、テレビショッピングなどに強力なノウハウとルートがあるので、いわば出口が確保できる。

 こうしたコラボレーションは今、日本が痛切に必要としているものだ。シルキースタイルとしては、在庫を持たなくていいからリスク分散ができる。老舗メーカーとしては、自社にない企画力や販売ルートを得ることができるわけであるから、そのメリットは大きい。

 たとえば、地方のある老舗下着メーカーとのコラボ商品がある。骨盤ベルトだ。そのメーカーの骨盤ベルトの試作品は、いわば巷によく出回っている商品の類似品だった。それでは売れない。では今、女性がどんな具体的な悩みを持っているか、どのようなベルトであれば喜ばれるか。調べてみると、たとえば大転子(太ももの付け根の骨ばった部分)のサポートが重要だとわかる。大転子が出ていると、お尻が大きくなり、太ももも太くなる。ここを矯正することで骨盤のゆがみを矯正できる。ならば、そうした機能を追加した骨盤ベルトを作ろう。

 そこから悪戦苦闘が始まる。何度となく原価計算をして、サンプルを作って調整する。縫製が難しいとか、素材の原価が合わないとかと、さまざまな壁にぶつかる。デザインの話に入れれば、もうホームストレッチだ。半年や1年はあっという間に過ぎてしまう。

 あるいは、自分たちが目をつけた商品を開発するために、専門家の協力を得て、さらに工場を持つメーカーと協力して開発チームを作る。その際の発売元、ブランドはさまざま。メーカーの場合もあれば、合弁会社を作るケースもある。シルキースタイルの名前は企画協力などと控えめに表示される。

 たとえば9月に発売された、うるおい人参コラーゲン「美麗人参」というサプリメント。これは、アマゾンの先住民が不老長寿のための万能薬として愛用していたというブラジル人参とも呼ばれるハーブ、パフィアを主成分とする。パフィアには、体内のコラーゲンを作る働きがあるといわれ、日本では特に皮膚の老化を抑制する美肌サプリメントとして注目されている。

「この成分をある原材料メーカーから特別に出してもらえることになり、コラーゲンゼリーとして1年間をかけて開発しました。このケースでは、何社か関わっているのですが、コラボしたメーカーにビューティーファーマシーという会社を作っていただき、開発・販売をしていきます」と言う。

 そうした形で、今後、同社の関わる商品が次々と発売される予定だ。

(文:赤城 稔)

※次回は9/14更新予定です。

“美磁ニスト”と名付けられた機能性下着シリーズ(インナーウエア)

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